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いくつもの絵を、同時に育てる

いくつもの絵を、同時に育てる

一枚の絵を追求して完成させた時の達成感は何者にも代え難いものですが、私の現在のプロセスはそれとは違っています。花屋をやっていること、その合間に絵を描いていることで一つのアクション(レイヤー)を少しずつ積み重ねて描き進めるスタイルに自然となっています。

一枚の絵に集中していると仕事が入った時にどうしてもその時の作業が中断してしまいます。それが簡単な1アクションだとそれほど時間を必要としません。そのため、10枚〜30枚の複数枚を同時進行しています。

同時進行といっても次の1アクションを待つものが複数あるということで、同時に複数枚に手を入れている訳ではありません。多くの時間はそれらの絵をただ眺めることに使っていて、その中で次のアクションが見えた1枚に手を加え、そしてまた眺めて、というのを繰り返しています。

このように複数枚をじっくりゆっくり描き進めていると線を描き入れたいタイミングがやってきます。有機的なモヤっとした画面に線を入れることで絵の輪郭をはっきりさせるというかモヤっとした状態に区切りを付けます。以下の作品Blue line(Geometric Linesシリーズ)はまずはフリーハンドで水平の線を画面全体に引きました。

Geometric Lines「Blue line」制作過程:フリーハンドの水平線 | Blue line (Geometric Lines): freehand horizontal lines in progress |

フリーハンドの水平線の上に青い直線を引いて描き終わりました。現在のところ定規で引いた直線を加えているのはこのGeometric Linesシリーズのみです。やはりきっちりとした線を描くとなるとフリーハンドよりも時間が掛かること、基本的にフリーハンドで描きたいという気持ちがあるのでこのシリーズのみに留まっています。時間的なことは私の状況と深く関わっていて、日常の多くの時間を過ごす花屋という仕事の合間に描いていることで、その状況を受け入れた形の制作スタイルとなっています。

花屋という仕事は時期によって忙しさが全く違います。12月はクリスマスやお正月準備、3月は送別シーズンなどでかなり忙しく絵の方の作業時間がかなり絞られてしまいます。そんな時にでも複数枚での1アクションであれば少しの時間があれば絵に手を入れることができます。極力途切れないようにと特に3月前には多くの枚数を準備していたこともあります。ただし、現在は手が止まってしまっています。というのもこのまま進むべきかの迷いが出てきていて自分の中で答えを探している状態です。無理に描くよりこういう時期も必要だと受け入れています。

Geometric Lines「Blue line」作品全体 | Blue line (Geometric Lines), full view |

このページで紹介したGeometric Linesシリーズの作品Blue lineは単独のページを用意しています。複数枚のカットの写真で作品をより詳しくご覧いただけます。

関連作品:Blue line(Geometric Lines)

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